MENU

世界が驚いた→ニッポン!スゴ~イデスネ!!視察団「「世界遺産・京都」&「世界が注目!ニッポンの骨董市」」のネタバレと感想とまとめ。

  • URLをコピーしました!

今回は「世界が驚いた→ニッポン!スゴ~イデスネ!視察団」を初紹介です。

この番組は、外国人の目線から”日本のスゴ~イところ”を新発見していこうという番組。

07fbf6d2916d9b51a57b950dd886b75e_s_110517_100125_AM

日本のスゴさと海外との違いを見つけながら、視察団の方々が「ニッポン、スゴ~イデスネ!」と思わず言ってしまいそうな、”日本の素晴らしさ”と”独自性”を新発見する番組で、日本文化を大切にする素晴らしい番組です。

目次

出演者、視察団紹介

出演者は、爆笑問題の太田さんと田中さんのお二方とウエンツ瑛士さん、綾小路きみまろさんです。

少し変わった出演者の組み合わせです。

番組でも少し緊張している感じがしました。

そのほか、多数の国々の方がコメンテーターとして出演しています。

今回の「世界遺産・京都」&「ニッポンの骨董市」の海外からの視察団は、ノルウェーの木工職人トーレ・フォシュベルグさんとポーランドの彫刻家アンジェイ・ブルコトさんの2名の方です。

木工職人のトーレさんの住むノルウェーでは台風は多いが、日本では地震が多いため地震に強い構造の建物が多いと聞いて関心を持っているとのこと。

今回は、地震への耐震構造と伝統的な工具について知りたいと非常に熱心で待ちきれない様子で、技術への真剣さが窺えます。

ポーランドの彫刻家アンジェイさんは、ご自身では宗教彫刻を手掛けているそうで、日本の仏像に貼る金箔装飾に技術についてとても知りたがっている様子です。

確かに、日本の金箔の技術は世界的にも有名なので、アンジェイさんも待ちきれずに、今にも金装飾について語りだしそうな様子です。

この二人の海外からの専門家に、日本の文化は驚いてもらうことができるのでしょうか。

京都・東寺の五重塔の耐震構造について

耐震構造の建築物について知りたいというノルウェーの木工職人トーレさんをご案内したのは、京都の東寺。

東寺は、1994年に世界遺産に登録されており、特に五重塔は1200年間地震で倒壊したことがないので有名な木造建築物です。

日本で暮らしている私達でさえ、1200年間も地震に耐えられる建築物であるというのは、驚いてしまいます。

トーレさんも、五重塔の耐震構造を早く見たくてウズウズしている様子です。

五重塔のなかに入ると、壁や柱に曼荼羅が描かれており、真ん中には心柱が建っていて、その心柱の周囲を金剛界四仏像と八大菩薩像が安置されています。

その真ん中の「心柱」が、1200年間もの長い間、五重塔が倒壊しない耐震構造なのです。

トーレさんも「心柱」を見て、まさにこれが見たかったんだという様子で、感激を隠しきれないくらいです。

この「心柱」は、五重塔の真ん中に立っているだけで、他の柱とは、直接接触していない構造をしています。

そのため、石の上にある「心柱」が地震の時に揺れるだけで済むので、地震の時に倒壊しないのです。

トーレさんは、もう大興奮の状態でした。

やはり海外からの方は、この「心柱」をみて、スゴイものをみたという感想を抱くのでしょう。

日本人としては、世界に誇れる古代の耐震技術に、思わず胸を張りたくなります。

現代の建築にも、応用されている技術です。

そして、実はこの「心柱」は、大日如来を表しているそうです。仏教も奥が深いと感じました。

また、日本の伝統技術として「組物」を紹介していました。

日本の寺院は、屋根の下で赤い細かい木材が文様のように組み合わされています。これを「組物」といいます。

「組物」は、屋根の重みを柱に集中させるように組み合わされており、すべての木材がピッタリとかみ合わなければならない大変な技術です。

ここでも、木工職人のトーレさんは「自分の製造しているバイキング船も同じですべてがピッタリでなければならない」と、日本の伝統文化との思わぬ共通点を見つけて、「ピッタリでなければならない」と繰り返し強調し、この日本にも同種の技術があったことに更に大きく感動していました。

日本の文化を紹介した甲斐があったというものです。

インドネシアのアフラさんは、「組物」について「構造を見せながら美しい」と感想を述べていました。

そんな「組物」は、柱に重みを集めるために、

  1. 下方にすぼまっている形になっていること
  2. 曲面に作ること
  3. 峰を作ること の3点が重要です。

その形状は正確でなければならないため、視察団がその形状の作成方法を知りたがっているところに紹介されたのが、伝統工具「丸カンナ」と峰を一直線に出す「峰専用定規」です。

1000年以上も前に、丸い形状にカンナ掛けができる「丸カンナ」は驚きの工具ですし、「峰専用定規」があれば峰の角度をほぼ正確に45度に作成することができます。

木工職人のトーレさんも、「組物」が正確にできる理由がわかり大満足の様子で、またご自身も「正確にピッタリ」をモットーにされている様子で、ご自身と日本文化が似ていると感じているようでした。

日本文化を気に入っていただけたようで、大変嬉しいです。

京都・東寺、御影堂の伝統工具「槍ガンナ」を使用した製材技術

また、木工職人のトーレさんは、伝統工具の「槍ガンナ」に興味があり是非紹介してほしいとのことで、今度は、現在修復中の同じ東寺の御影堂を視察しました。

修復中の「御影堂」の床部分の太い木材は、一見つやつやの表面なのですが、暗くして光をあてると「槍ガンナ」で加工した若干刃物で削った跡がわかります。

東寺の「御影堂」は、1379年に一度焼失しており、この「槍ガンナ」の跡は、ノコギリや台カンナがまだない室町時代に木材加工された当時のものです。

実際に、室町時代の木材加工の実演を京都の職人さんが行いました。

まず、ノコギリがないので代わりに「手斧(ちょうな)」を利用して、木材の形を整えた後に「槍ガンナ」で表面をササクレのないツヤツヤの状態にします。

木材を縦半分にする場合は、その木材の縦真ん中に手斧で荒々しく切り込みをいれて、その切れ込み部分にノミやクサビを入れて、強引に木材を引き裂きます。

そうすると、当然、その木材はササクレだらけなので、手斧で出来る限り滑らかな表面にします。

そして、最後に「槍ガンナ」で表面を削ってツヤツヤに仕上げるのです。

木工職人のトーレさんは、実演に参加したくてウズウズしていらっしゃる様子で、いざ参加してみると日頃バイキング船を製造されているせいか、見事な手さばきで京都の職人さんも驚いていました。

トーレさんの木工好きな面がすごく伝わってきました。

トーレさんは「槍ガンナ」に惚れ込んだ様子で「手作業の頂点が「槍ガンナ」だと思う」とコメントしています。

「槍ガンナ」は木目が変わったところでは反対の刃を使うと効果的で、この部分にも、トーレさんは日本文化の効率的な部分に驚嘆していらっしゃいました。

同じく東寺の立体曼陀羅の截金(キリガネ)技術を用いた金箔装飾

今度は、彫刻家のアンジェイが見たがっている仏像の金箔装飾です。

この仏像に細い金箔の線を貼り付けて文様を貼り付ける技術は、「截金(きりかね)」といいます。

今回紹介している東寺の五重塔内部の立体曼陀羅や、持国天の装飾にもこの「截金(きりかね)」の技術が使われています。

この「截金(きりかね)」の技術に、今度はアンジェイさんが大興奮で、はやくこの金箔で文様を描く秘密を知りたいようです。

実際に工房を視察すると、「截金師」という専門の職人さんがいて、太い筆と細い筆の二本の筆を手に持って、金箔で文様を描いていました。

下書きはなく、そのまま太い筆でニカワやフノリを金箔に貼り付けて、細い筆に水を付けて金箔を持ちあげて、細長い金箔を貼っていきます。

その金箔は長く途切れることがないので、曲線はどのようにつけるのか、視察団は不思議に思っていたところ、彫刻家のアンジェイさんが「金箔にヒダをつけて曲線を付けていること」に気が付きました。

さすが海外のプロは、すごいとこちらが驚かされました。

金箔で曲線を付けた後は、タイの牙で描いた金箔文様を抑えて滑らかにします。

工房の職人さんに、彫刻家アンジェイさんから「ヨーロッパでは「金泥」を使うのですが、ここでは使っていないのですか。」と質問がありました。

ここが文化の違いなのでしょうか?

ヨーロッパで金装飾というと「金泥」を利用するそうです。

やはり曲線を描くには「金泥」のほうが扱いやすいようで、アンジェイさん曰く、ヨーロッパでは「金泥」のほうが一般的なのだそうです。

視察させていただいた工房作の「截金(きりかね)」技術で装飾した仏像の文様は美しくて見事でした。

アンジェイさんも、工房を視察して大満足の様子です。

日本の骨董市を視察

日本の骨董市を視察して、よく売れる骨董品のランキングが紹介されました。

1位「専用道具」、2位「根付」、3位「文房具」、4位「国体のバッジ」です。

4位「国体のバッジ」については、外国人コレクターの方が、購入した水泳競技の国体のバッジを見せてくれました。

なんでもお子さんが水泳競技をしていて、子供との共通点が欲しかったからだそうです。

そのほか人気の理由は、記念になるものだからということでしょうか?

3位の「文房具」では、骨董市で外国の方が購入した「矢立(やだて)」を見せてくれました。

この「矢立」は、何に利用するものなのかクイズになったのですが、なかなか正解者はあらわれずです。

「矢立」の形状は色々あるようですが、外国の方が手にしていたのは「ひしゃく形」でした。

実は「矢立」は、柄の部分に筆が仕舞われていて、柄杓の先端部分に墨を入れて使用する、携帯用文房具です。

海外で書道をされる方には、簡単に筆を利用できるので人気だそうです。

よくみてみると、水を汲む先端部分には蓋がついているし、結構便利そうです。

2位の「根付」は、お馴染みで海外でもその可愛らしい小物に人気が高い骨董品です。

1位の「専用道具」では、忍術を教えている外国人講師の方が模擬刀が仕込まれている鳶口(とびぐち)を購入されていました。

忍術の稽古場で実演で使用するのだそうです。

日本人は手先が器用なので、面白い専用道具が骨董市ではみつかりそうです。

最後に

今回は、2時間スペシャル番組だったので、本当に海外の視察団の方の視察がメインでした。

できれば、もっと出演者の方のトークが聞きたかったのですが、内容は充分に京都の伝統文化に視聴者を惹き付けることができたと感じました。

なんだか、京都の東寺に出かけて、五重塔の「心柱」をみてきたい心境です。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次