食虫植物の仲間は、いろいろなタイプの罠を仕掛けて虫を捕まえます。

その罠はどれも個性的で、無駄のない構造には感心するばかり。

そんな罠の一つに、「落とし穴」があります。

落とし穴の中には液体が入っていて、そこに落ちた虫は消化液によって溶かされ栄養として吸収されるのです。落ちたら2度と出られない恐怖の落とし穴!

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今回は、そんな落とし穴を仕掛ける食虫植物「ウツボカズラ」についてお話をしていきます。

この仲間にはたくさんの種類があり、日本でも栽培可能な種類もありますよ。

ウツボカズラの特徴など

学名

Nepenthes(ネペンテス)。愛好家からはネペンの愛称で呼ばれることも多いです。

自生地

インドネシア、マレーシアなどの東南アジアや、オーストラリア、スリランカ、中国、インド、熱帯地域にまで分布が広がり、分かっているだけで100種類以上も!

ネペンテス分布と呼ばれる、特徴的な分布の仕方は大陸移動説と深い関係があり注目を集めています。

高温多湿なジャングルの密林に自生しているかと思えば、低温で乾燥した標高3000mの高山にも自生していたりします。

自生している環境によって栽培方法も大きく変わり、低地から1500mまでに自生している種類が日本での栽培に適しているようです。

特徴

消化液のたまった壺部分とフタ部分に分かれています。フタには蜜腺があり虫を酔わせる物質が分泌されています。これによって誘われてきた壺の中に落ちるのです。

一度落ちたらツルツル滑る内壁により、外に出ることは出来ません。上までたどり着けたとしても、入り口についている逆毛によってまた下に落とされてしまうのです。

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ウツボカズラの種類について

ウツボカズラは幅広い環境に自生していますので、その環境別にご紹介します。

高温多湿(日本の暑さに耐えるが寒さに弱い)

アンプラリア

コロコロと丸っこい袋が可愛らしく、人気のある種類。20℃以上で越冬可能。

グラシリス

東南アジアで普通に生えていて、比較的育てやすい。寒がっている時は葉が赤くなるので分かりやすい。

ラフレシアナ

大きな口とフタ、特徴的なツルが魅力。育てるのは難しい。

低温で乾燥(日本で普及している種類が多い)

アラタ

ヒョウタンウツボカズラとも呼ばれる。日本で育てやすい品種で、10℃以上あれば越冬可能。

トランカータ

袋が40cmを超える程の、巨大なウツボカズラ。7℃以上で越冬可能なので育てやすい。

ブルケイ

ホームセンターでも見かける種類で、日本で育てやすく普及している。

ペントリコーサ

白い袋と濃いピンクの襟が特徴で、観賞価値が高く普及している。10℃以上で越冬可能。

シブヤエンシス

ドッシリと膨らんだ補虫袋が魅力。丈夫で育てやすい。

ペルタタ

ずんぐりとした袋が可愛らしい。丈夫で育てやすい。

高山地帯(標高1000~3000mに自生。形が魅力的だが日本での栽培は困難)

ピロサ

入手困難な上に、栽培には超ベテラン級の腕が必要。

エドワードシアナ

トゲトゲのついたエリや、真っ赤な色合いも美しい。栽培は非常に困難。

鑑賞用としてのウツボカズラ

とてもユニークな形が魅力のウツボカズラは、普通に鉢植えでも十分楽しめます。ですが、ガラス容器に入れて育てる方法も魅力的ですよ。この方法だと保湿がしっかりされるのがメリットです。

また、ハンギングにするとウツボカズラの魅力が益々引きたつことでしょう。

栽培方法

日本で育てやすい「低温乾燥」のグループについてお話します。

窓辺などの日が良くあたる場所に置いてください。そして土が乾いてから水をあげるのがポイントです。夏でしたら、夕方以降に水をあげるようにしましょう。35℃を超える日には、扇風機で温度を少しでも下げてあげましょう。冬場は衣装ケースに入れて室内の温かい場所に置き、頑張って越冬させましょう。

最後に

ウツボカズラと聞くと、ジャングルを思い浮かべる人が多いかも知れません。でも実際はとても広い範囲に分布しているんです。そのため、日本での栽培難易度にも幅があります。

もしウツボカズラを育ててみたくなったら、比較的育てやすい種類から挑戦してみましょう。

その時には、冬の寒さに気を付けるのが最大のポイントです。