第12回では、いよいよマラソン競技が始まりました。

四三(中村勘九郎さん)は準備が間に合わず、最下位からのスタートです。

ぐんぐん順位を上げますが、舗装路に照りかえす灼熱の暑さに、16km地点で呼吸が乱れました。

立ち止まって呼吸を整え、折り返しを過ぎた下り坂でスピードが乗ります。

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しかし…四三はスタジアムに戻ってきませんでした。

一方、初高座を控えた孝蔵(森山未來さん)は、人力車を引きながら『富久』を練習します。

前回の第12回「太陽がいっぱい」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

いだてん~東京オリムピック噺~ 第12回「太陽がいっぱい」のあらすじとネタバレと感想。

それでは、第13回「復活」のあらすじと感想です。

競技の記憶

志ん生(ビートたけしさん)の解説によると、マラソン競技当日は日陰でも30℃、68人中34人が途中棄権したのです。「だからって勝手に宿に帰るのはねえ、いかがなもんかと思いますが」と、首をかしげます。

敗北から数時間後、四三は記憶を思い出すためにダニエル(エドヴィン・エンドレさん)と一緒にマラソンコースを歩きます。ダニエルは英語で「折り返した後は脱落者が続出しました。カナクリさんはどんどんスピードを上げ、30位、いや20位まで食い込んだと…」と説明しました。

森の分かれ道に入ると、四三は徐々に思い出します。あの時、分かれ道で四三は右側に進んでしまい、後ろにいたポルトガルのラザロ(エドワード・ブレダさん)は「ノー!ノー!」と声をかけながらまっすぐ進みました。そして四三はフラフラと民家に入り込んで庭で倒れました。住民が介抱して、レモネードやパンを口に運んでくれます。やがて内田公使(井上肇さん)とダニエルに発見され、汽車でホテルに帰ることに。コートを肩にかけた四三は窓側の席に座り、悔しさで声を上げて泣きました。

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マラソンの結果

7月15日、大敗の翌朝。弥彦(生田斗真さん)が新聞を持ってきました。13位までがオリンピック新記録、しかしあのラザロは日射病による髄膜症で亡くなってしまったのです。四三はショックを受け、「彼も国の期待を背負って必死でした。悔しかったでしょうな…」とため息をつきます。

大森(竹野内豊さん)の体調は戻らず、四三と弥彦にストレスを与えたことを後悔します。嘉納(役所広司さん)は「いい加減にしたまえ!」と一喝。君は立派な監督で、素晴らしいレポートを残したと称えると、大森も気を取り直し「オリンピックは若者の大会です。未来の…10年後、50年後の若者のために今がある。日本人の肉体が劣っているなら、10年後、50年後に追いつけばいいと、私は思います」と、明るい顔で言いました。

マラソンの結果は、日本の新聞にも載りました。高師の可児(古舘寛治さん)と永井(杉本哲太さん)が落ち込んでいるところに、四三が2週間前に書いた手紙が渡されます。手紙は熊本の実家や援助した池部家にも届きました。スヤ(綾瀬はるかさん)は、手紙の『いずれ池部家に優勝メダルを手土産にご挨拶に伺う所存です』という意気揚々とした文章を、結果を知りつつも優しい笑顔で読み上げました。

孝蔵の初高座

志ん生が「あ、そうそう。今日は私の初高座の日でして」と言って、場面は浅草十二階劇場に。清さん(峯田和伸さん)は孝蔵に「芸は知らねえが、ナリぐれえはビシッとしてもらいてぇからよ」と、新品の着物を送りました。清さんが劇場に入ると大勢の客がいて、小梅(橋本愛さん)と美川(勝地涼さん)が先に座っていました。小梅が小説家の卵だと紹介すると、美川は煙管をふかしながら「冒険小説を書きたいと思ってるね、小梅をモデルにね」などと聞こえのいいことを言います。

2人がイチャイチャしていると、開始の太鼓が鳴りました。しかし裏から「どういう了見だ、初高座をなんだと思ってんだ!」と怒鳴り声が聞こえて、前座の孝蔵…つまり三遊亭朝太ではなく、違う落語家が出てきたのです。

孝蔵は酒を飲んで真っ赤な顔、足もフラフラで、圓喬(松尾スズキさん)に怒鳴られました。おまけに新品の着物を質に入れてしまい、肩の破れた普段着という格好。出番になると、フラフラしながら座布団に座ります。「浅草阿倍川町に、太鼓持ちの久蔵という男がおりまして…」と喋ってから顔を上げると、たくさんの客の目線に驚き、次の言葉が出ません。

孝蔵は圓喬師匠の「落語は耳で覚えるんじゃねぇ、足で覚えるんだよ」という言葉を思い出し、人力車を持つように手を突き出し、走るように体を揺らしながら話し始めました。すると、スラスラと言葉が出てきて勢いよく噺が進み、客は聞き入ります。

孝蔵の『富久』をバックに、ストックホルムの町を走る四三の映像が流れました。落語のセリフや犬・馬の鳴き声が、映像とリンクします。

「日本橋だよ、日本橋。パーッと燃える…パパパパ、蹄の音…旦那~!」と叫んだところで、孝蔵はその場に突っ伏してしまいます。起き上がって「ちと、頭が痛いんで、今日はここまで」と言うと、客席から「えーーーー!?」と驚きの声が上がりました。師匠の圓喬は渋い顔です。

復活を誓う

四三が丘まで走ると、太い枝で作られた手作りの十字架に、何人もの選手が集まっていました。皆すすり泣き、ラザロがいかに祖国思いで素晴らしい選手だったか語り合います。

オリンピック総会では、オリンピック初の犠牲者・ラザロの遺族に義援金を送ることが決定します。そしてポルトガルのオリンピック委員が「誰が何と言おうと4年後もオリンピックを、マラソンを続けてほしい。ラザロに捧げるために」と演説。拍手が巻き怒り、クーベルタン男爵(ニコラ・ルンブレラスさん)は4年後も予定通り行うと宣言しました。

四三は『死してなお足らざれども、死は易く生は難く、その恥をすすぐために粉骨砕身してマラソンの技を磨き、もって皇国の威を上げん』と日記に書き、再起を誓いました。嘉納は「我々はまたオリンピックに帰ってくる。よって今回は閉会式を待たず、明日この地を立つ」と四三と弥彦に告げ、3人は帰国することになります。

四三と弥彦が大森の部屋を訪ねますが、安仁子(シャーロット・ケイト・フォックスさん)に「察して下さい」と入室を拒否されます。四三が大声で「ではまた、日本で」と呼びかけると、指を鳴らす音が聞こえ、ベッドに横たわる大森が親指を立てるのが見えました。大森はその後、安仁子の故郷・アメリカに渡り、翌年1月に他界します。37年の短い生涯でした。

四三はスウェーデンで「Missing Japanese」…消えた日本人と呼ばれることになります。四三、弥彦、嘉納の3人は船に乗り込み、スウェーデンに別れを告げました。

浅草では。清さんが孝蔵に「しくじったのかい?」と聞くと、「首にならずに済んだよ。前座で小噺でもやってらぁ」と返します。大失態にもかかわらず、孝蔵は落語を続けていました。

次回の第14回は、「新世界」。

ストックホルム青春編は終わり、新章へ突入。

時代は明治から大正へ…。高師では嘉納の写真が降ろされ、永井の写真が入った額縁が飾られます。

「これはどうなっているんだ」と困惑する嘉納に、「時代は変わったんですよ」と言い放つ永井。

女子もスポーツに参加する時代となり三島家の女中・シマ(杉咲花さん)が活躍するようです。

そして四三が結婚?さらに箱根駅伝の誕生と、新しい展開が盛りだくさん。次回も楽しみです。