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いだてん~東京オリムピック噺~ 第39回「懐かしの満州」のあらすじとネタバレと感想。

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第38回「長いお別れ」では、昭和36年の志ん生(ビートたけしさん)は脳出血で倒れたものの、一命を取り留めました。

そして昭和13年、嘉納治五郎(役所広司さん)がいなくなった日本スポーツ界は力を失い、日本は戦争により世界から孤立。ついにオリンピックを返上します。

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そんな中、小松(仲野太賀さん)とりく(杉咲花さん)が結婚し、後の五りん(神木隆之介さん)である金治が生まれました。

しかし戦況が悪化したため、学徒出陣で小松も満州に行くことになります。

前回の第38回「長いお別れ」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

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それでは、第39回「懐かしの満州」のあらすじと感想です。

目次

満州へ

昭和20年、孝蔵(森山未來さん)と三遊亭圓生(中村七之助さん)は、席亭(谷川昭一朗さん)から満州での慰問興行を依頼されます。圓生は「私はようがす」とすぐに了承。席亭が「満州なら廓噺もやり放題だし、こっちの方も」と酒を飲む仕草をすると、孝蔵は「あ、行く行く!行くでゲス!」と調子よく返事をしました。

家に帰っておりん(夏帆さん)に話をすると、「酒が飲めるからだろ!」と2人はケンカを始めます。そこで空襲警報が鳴り響き、あっという間に孝蔵の家は燃えてしまいました。呆然とする孝蔵に、長女の美津子(飯村未侑さん)は「行っておいでよ、お父ちゃん。住むところはなんとかする」、次女の貴美子(森田想さん)は「父ちゃん、満州で好きなだけ飲んできなよ」と満州行きを促します。おりんも「達者でね」と、笑いました。

5月、孝蔵と圓生は満州にやってきました。2人は日本の軍人相手に落語を披露、どこに行っても大受けです。1ヶ月との予定でしたが、気がつくと2ヶ月が経っていました。

孝蔵と小松

大連にいる時、孝蔵を訪ねてきた若い兵隊がいました。その男こそ、五りんの父・小松です。満州で各地の警備をしていましたが、沖縄に配置換えになるのだと言います。そして圓生を褒め、孝蔵を「せからしか!ガッチャガチャしとって聞き辛か!」と、けなしました。怒った孝蔵は「何だコノヤロ!ぶっ殺してやる!」と、小松を追い出します。

その後、2人は奉天という町に行き、若かりし森繁久彌(渡辺大和さん)の世話になります。森繁が声を潜め「ついに沖縄の日本軍は全滅したそうですよ」と耳打ちすると、「するってえと、こないだの若え兵隊さんも」「お陀仏でしょうな」と、暗い雰囲気になります。

しばらくしてソビエト軍が攻めてくるという噂が流れ、町中が悲鳴混じりの大騒ぎとなります。孝蔵が巾着をひったくられ、慌てて追いかけると、犯人は小松でした。小松は路地で立ち止まり、振り返って「大分マシになりましたな」と笑います。沖縄出発の前夜、分隊長(村杉蝉之介さん)が「日本はもう駄目だ!死にたいやつは行け!妻子を内地に残してきたものは、今すぐ逃げろ!」と命じ、小松は脱走。沖縄行きを免れたのです。

興行師に呼ばれていた孝蔵と圓生は、大連に向かうことに。その目の前で、中国人(三島ゆたかさん)が何かを叫びながら日本人に向かって発砲しました。銃口は3人にも向けられます。その中国人は、以前日本兵に邪険にされて売り物の絵葉書をばらまいてしまった時、小松が絵葉書を拾ってあげた露天商でした。中国人は小松を思い出し、「次は殺す」と言って立ち去ります。孝蔵と圓生は、小松のおかげで命拾いしたのです。そのまま3人で大連に行き、終戦を迎えました。

終戦

大連の町に流れた玉音放送を聞き、日本人は呆然とします。孝蔵たちが興行先に着くと興行師は逃げ出した後で、圓生はウォッカを1ケースかっぱらってきました。「ロスケの酒か」と孝蔵がラッパ飲みし、小松もぐいっと飲むと「日本に帰りたか!りくに会いたか!金治と遊びたか…金栗先生と走りたか!」と叫びます。3人はウォッカを飲みながら、小松の身の上話を聞きました。

次の日、落語会を開くと100人程が集まりました。圓生は「居残りの皆さん、ひでえ顔しとりますな」と、『居残り佐平次』を演じます。「かっぽれ、かっぽれ!」と囃し立てると、客も「かっぽれ、かっぽれ!」と盛り上がりました。

孝蔵が「さてオレはどうする」と言うと、小松が「あればやってくださいよ、富久」と、浅草から芝に距離を伸ばして欲しいと要望。孝蔵は小松が教えた通り、背をピンと伸ばしてアゴを引き、スッスッハッハッと規則正しい呼吸で、走る様を演じました。客は大受け。見ているうちにウズウズしたのか、小松は夜の町を走り出します。しかしソビエト兵に見つかり、小松は逃げ出しました。孝蔵の落語「こうなったら、走んなくちゃしょうがねえや!」「そこにオレの家があるんだ、家に帰りてえんだ!」と、死ぬ気で走る小松が重なり…ソビエト兵は銃を撃ち、小松は倒れました。

やがて、小松の遺品がりくの元に届きました。『志ん生の富久は絶品』と書いた絵葉書、擦り切れた足袋…。りくは足袋を撫でながら「いっぱい走ったんだねえ」と悲しい顔で微笑んだ後、号泣します。

満州からの引き揚げ

「ソ連軍が本格的にきてからは、ひでえもんだった」…女は連れて行かれ、逆らうと銃で撃たれる…「沖縄で米兵が、もっといや日本人は中国でさんざっぱらやってきたことだが」と志ん生が語ります。

孝蔵はウォッカをがぶ飲みして自殺を図りますが、圓生に発見され、生き延びました。その後、所帯持ちは早く帰れるらしいと、圓生と一緒に偽装結婚を企みます。しかし、義太夫だという相手の女性(星野園美さん)は不美人でウワバミ、孝蔵は逃げ出してしまいました。「そこからが本当の地獄だったよ。今日死ぬか、明日死ぬかと思いながら、食うためなら何でもやったよ」…極寒の満州で残飯を漁り、なんとか生きながらえたのです。

ようやく引き揚げ船が出たのは、昭和22年1月のことでした。港では丸メガネに妙な口ひげの男が「ウォトカ~、満州土産にウォトカはどうだ~い」と売り歩きます。よく見ると、あの美川(勝地涼さん)です。孝蔵を見つけると駆け寄り、小梅や清さんの話をしますが、孝蔵は美川のことは覚えていませんでした。こうして、なんとか帰国します。

昭和36年、病室に見舞いに来た圓生が「義太夫女のことばらしましょうか?」と耳打ちすると、志ん生は「あああ~!」と起き上がります。おりん(池波志乃さん)や美津子(小泉今日子さん)はおどろいて目を丸くし、志ん生は「よっ、久しぶり」と言いました。

昭和22年、東京に戻った孝蔵は、おりんに「よ、久しぶり」と同じセリフを言います。おりんは孝蔵に抱きつきました。2月、高座に上がった孝蔵を観客が拍手で迎えます。「え~只今帰って参りました」と、『富久』を演じました。

いよいよ、最終章がスタート。

次回の第40回「バック・トゥ・ザ・フューチャー」では、1959年、2度目の東京オリンピックの招致活動が大詰めを迎える場面から始まります。

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