毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「おんな城主 直虎」。

2017年9月3日、第35話「蘇えりし者たち」が放送されました。

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今回の「蘇えりし者たち」というサブタイトルの元ネタは「レヴェナント: 蘇えりし者」ですね。たぶん。「○○者たち」の「たち」側に重きを置いた、別のネタがありそうな気がしますが。

つい最近の2015年に公開された「レヴェナント: 蘇えりし者」は、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」でアカデミー賞監督賞を受賞したアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督が本作でも監督賞を受賞し、レオナルド・ディカプリオがアカデミー賞主演男優賞を受賞し、あの「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のトム・ハーディがアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた、過酷なサバイバル映画です。未見の方は、是非。

前回、遠江を手に入れた徳川家康(阿部サダヲさん)は、引間城を起点に、今川氏真(尾上松也さん)の立て籠もる掛川城と、大沢基胤(嶋田久作さん)の浜名湖畔を同時に攻めていました。今川側の抵抗は強く徳川は苦戦していました。

瀬戸方久(ムロツヨシさん)がいる、堀川城も大沢に乗っ取られ、気賀の中村屋(本田博太郎さん)は家康に助けを求め、家康は堀川城の民を助けてから大沢の者を攻めると約束したものの、家康の家臣、酒井忠次(みのすけさん)は、家康の命に反し、大沢を屈服させるための見せしめに、堀川城の民を虐殺するのでした。

堀川城には、民を逃がそうとした龍雲丸(柳楽優弥さん)もいました。方久から話を聞いた、南渓和尚(小林薫さん)、井伊直虎(柴咲コウさん)らが堀川城へと向かうところで終わりました。

政次に続いて、龍雲丸まで失うことになるのか?

前回の第34回「隠し港の龍雲丸」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

おんな城主 直虎 第34回のあらすじとネタバレと感想。

それでは、第35回「蘇えりし者たち」のあらすじと感想です。

堀川城で瀕死の龍雲丸を見つける

堀川城に着いた、直虎たち。あまりの惨状に直虎は立ち尽くします。南渓和尚、傑山(市川隼人さん)は、すぐに生存者がいないか、声をかけながら確認しに回ります。

昊天(小松和重さん)に、「前後裁断です、次郎。生きている者を探しましょう。」と声をかけられ、直虎も生存者確認に加わります。

昊天さんは、直虎が出家した幼い時からずっと、こうやって優しく厳しく、直虎を引っ張っていてくれていますね。いい先輩です。

直虎は探している途中で何かに足を滑らせます。足元を探ると、直虎が、初めて龍雲丸に会った時に持っていた、竹の水筒がありました。直虎が辺りを探し、龍雲丸を見つけます。

胸元に耳をあて息があるのを確認すると、「生きておるものがおりました!」と皆に叫んで伝えます。生きているとは言っても、瀕死の状態でした。

傑山が、龍雲丸を担いで龍潭寺まで運び、手当てすることになりました。茫然と付いてきていた、方久と辰(山本圭祐さん)も手当てを手伝います。

直虎たちは、龍雲丸の体を拭いて、傷口を手当てし、温めます。昊天が薬を作って飲ませようとしますが、口に当てても飲むことが出来ません。皆の前で直虎は、迷わず自分の口に含み、口移しで龍雲丸に飲ませます。

直虎は、龍雲丸の体をさすりながら、「戻って来い、頭。」と声をかけ、夜通し看病をするのでした。

家康、密かに動く

徳川の苛烈なやり口は、ただならぬ恐怖を与え、大沢基胤はとうとう徳川に降伏し、堀江は安堵されました。気賀は、近藤康用(橋本じゅんさん)に任せられることになりました。

酒井が気賀で、降伏した民衆まで殺したことに、納得していなかった家康は、酒井を責めますが、「切り取った地を治めるには、寛容だけでは足りません。」と全く意に介しません。

本多忠勝(髙嶋政宏さん)は、「後顧の憂いなく、掛川を攻められるようになったのも事実でございましょう。」と酒井の味方をします。「武田も、早く氏真を始末しろとうるさいし。」と酒井はまだ続けます。

二人が席を外した後、家康は石川数正(中村織央さん)に常慶(和田正人さん)を誰にも知られないように連れてくるよう指示しました。

龍雲丸の意識が戻る

龍潭寺では、龍雲丸の看病が続き、直虎も疲れが出てきていました。「次郎に出来る事は、私にも出来ます。休みなさい。」昊天は、無理しようとする直虎に言いました。

直虎は、庭に来ていた鈴木重時(菅原大吉さん)の息子、鈴木重好(下川恭平さん)に話しかけられます。鈴木は大沢攻めで討ち死にしており、重好は鈴木の遺髪を持ってきていました。そして、直虎に経を上げて欲しいと言います。

前回、私が感じた鈴木の切なさは、今回の展開への前触れだったんですね。

直虎が断ろうとすると、「父は、次郎様の歌うような経を聞いてみたいと生前もしておりました。父のやったことは存じております。なれど、どうか哀れと思ってやっては頂けませぬか。」と重好は懇願します。直虎は経を上げます。

経は寺中に響き、意識の戻らない龍雲丸の耳にも届きます。

読経の礼を言う重好に、直虎は、父の代わりに参陣すると聞きます。「武運を祈ります。」と言ったものの、まだ幼い重好にやりきれない思いを抱くのでした。

辰が「頭の意識が戻った。」と直虎を呼びに来ました。慌てて駆け戻ると、龍雲丸は茫然としながらもしっかりと目を開けていて、「妙な経が聞こえてきて。」と言います。

「よう戻ってきてくれた!」と直虎は泣きます。方久も汚れた顔のまま安堵の表情です。

皆、龍雲丸の意識が戻るまで不眠不休だったのでしょう。

落ち着いた後、龍雲丸は南渓和尚に、他の皆はどうしたか聞きます。答えない南渓に、龍雲丸は仲間を失ったことを悟ります。

「戻ってくれて礼を言うぞ。次郎にとってそなたを守り切れたことは、どれほど支えになるか。」と南渓は言います。「俺なぞで良かったんですかね?」と言う龍雲丸です。

龍雲丸はその晩、幼い時に父を亡くしたことを思い出し、「また…かね。」とつぶやくのでした。また、龍雲丸は皆を失って一人、生き残ったのです。

朝、龍雲丸は渡された薬を吐き出します。「人が口にするもんじゃない。」と文句を言う龍雲丸に、「良薬は口に苦し。」と直虎は言います。

方久は、「自分で飲めるようになりましたなぁ。片口でも受け付けず、一時はどうなることかと。」と喜び、直虎の顔と交互に見ます。

「片口でなければどうやって?」と言う龍雲丸に、方久も辰も直虎も、顔を見合わせます。「和尚様が口移しでの。」と直虎は嘘をつきます。

驚く龍雲丸。タイミングよく南渓和尚が様子を見にやって来て、「頭。具合はどうじゃ?何じゃ何じゃ。おいおい水くさい。遠慮せずに申してみよ。次郎の前では言いにくいことか?」と言うと直虎は笑います。明らかに南渓を意識した態度がおかしかったのです。

このシーンは面白かったですね!方久も辰も知っているのに言いませんし、南渓もタイミングよく入ってくるし、前回、前々回とずっと辛い話でしたので、今回は笑えるところがあってよかったです。

政次を追い込んだ近藤も傷を負う

龍潭寺に近藤の者が、怪我人を見て欲しいと頼みに来ます。龍雲丸は「尼小僧様が行けば大きな恩が売れる。」と直虎に行くよう勧めますが、「近藤の者など、一人残らず野垂れ死ねばいい!」と嫌がりましたが、結局、直虎は昊天と一緒に井伊谷城へ出かけて行きました。

井伊谷城に着くと、怪我人はなんと、近藤本人でした。足が折れているようで横になったまま動けません。驚いている直虎に、昊天は、傷を確認するよう指示します。

近藤は大沢攻めで深手を負っていました。手刀を持って見つめる直虎に、近藤は「殺す気か!」と怯えます。

直虎は「殺すつもりならば、このまま捨て置きます。」と言って、傷を見るため、持っていた手刀で近藤の足にまかれていた布を切るのでした。

龍潭寺に戻って、近藤の様子を龍雲丸に話していた直虎は、「おかしかったが哀れでもあった。戦に勝つというのは何なのであろう。勝ったところでまた、戦に駆り出され、声変わりもせぬ後継ぎが、戦に出ると言う。深手を負い、もう馬にも乗れぬようになる者もある。まことに勝ちなのであろうか。」と複雑な気持ちを吐露するのでした。

政次を継ぐ井伊の人たち

別の日、直虎は、怪我をしている龍雲丸の髪と体に水をかけて、洗っていた時です。

「この間の勝ち負けの話でごぜえやすが、実は井伊は、さして負けてはおらぬのではないですかね?家の名や土地はなくなりましたが、皆様生きておられるのだし、民百姓も戦には連れて行かれてねえと聞きやしたし…。」と龍雲丸が話します。「但馬を失った。」と言う直虎。

そこへ中野直之(矢本悠馬さん)が、隠し里から皆で書いたという、一通の書状を持ってやって来ます。

但馬の死後、なつ(山口紗弥加さん)と亥之助(荒井雄斗さん)は落ち込んでいたが、今は穏やかになったと言います。安心する直虎。

書状で女性たちは直虎に現状を伝えてきました。

「高瀬(高橋ひかるさん)に習って、あやめ(光浦靖子さん)と祐椿尼(財前直見さん)は、薪割りをするようになり、なつは厨に立ち、最初はおぼつかなかったが、今は皆、随分手早くなったこと。亥之助と中野直久(山田瑛瑠さん)が、小さい石をたくさん拾ってきて、白と黒に塗り、二人で碁を打ち始めて、皆で見ていても、二人の碁はとにかく進まない。弥吉(蔵元康文さん)が、手筋が同じだからだと気づきます。二人とも政次に教えられていた者同士だったのです。その様子を見たなつも、祐椿尼も、あやめも、梅(梅沢昌代さん)も、哀しくて、嬉しくて、泣いたこと。二人の碁をきっかけに、政次の話が出来るようになり、「但馬の真似」が流行り出し、一番対立していた直之も、梅、なつ、あやめまで政次の目の動きを真似して笑いにしていること。特に弥吉が上手いこと。」という内容を報告し、最後は、直虎に隠し里に来るよう誘って書状を締めくくっていました。

直虎は、書状を読みながら「何じゃ。但馬は生きておったのか。」と泣きながら言うと、「残念ながら、皆の中にも、そして、虎松様の中にもしぶとく生き続けましょう。」と直之は政次が生きていた頃そのままに、皮肉っぽく言うのでした。

方久に銭の犬が鳴く

昊天が薬を作っている様子を方久が眺めていると、傑山が「昊天さんは西国で薬を学ばれたのじゃ。和尚様の計らいでの。薬に強い者があれば、何かと助かると。」と教えます。

方久はその話を聞いて、銭の犬が鳴くのを聞きます。

「薬は僧にならねば学べぬものなのですか?」と傑山に聞くのでした。

早速方久は、辰と一緒に頭を丸め、龍雲丸を驚かせます。方久は昊天に弟子入りを決意したのです。

「いくら儲かろうとも戦道具はもう売らない。戦道具と同じほど儲かって、しかも、人を助ける物。それは薬でございます!これよりは薬を商います。」と言って龍雲丸を誘います。

龍雲丸はすぐには答えず、はぐらかし、空を見上げました。

そして龍雲丸は、龍雲党の隠れ家に行き、仲間を待ちましたが、誰も帰って来ず、また生き残ってしまった孤独を、身に染みて感じるのでした。

直虎は、龍雲丸がいなくなってしまったことを心配し、探しに来て、自分もいつも生き残ってしまうと言います。

しかし「そなたを助ける事が出来た事だけは、よかった。そなたが生きておってくれてよかった。」と龍雲丸の無事を心から喜び泣きます。そんな直虎の手をそっと龍雲丸は握るのでした。

これまでずっと、窮地に立たされた人が、皆本当に死んでいってしまっていたので、一人でも生き残ってくれて、観ているこっちも救われました。

徳川、今川と和睦

常慶は、家康の指示により、掛川城にいる氏真に和睦の交渉をしようと、掛川城下で今川の使者と会い、氏真に取り次いでもらうよう頼みます。

氏真と対面を果たす家康。氏真は「何故、余を助ける?」と尋ねます。「我が方もすり減ってきていますし、そちらも同じ事かと。」と言う家康に、氏真は「答えになっておらぬ気がするが。」と言います。

家康は、一度大きく息を吸ってから「少し嫌気も差しまして。私は何も、好き好んで戦をしてるわけではございませぬ。せねばならぬように追い込まれるだけで。」と言うと、今度は氏真が、「大名は、蹴鞠で雌雄を決せればよいと思うのじゃ。揉め事があれば、戦の代わりに蹴鞠で勝負を決するのじゃ。さすれば、人も死なぬ。馬も死なぬ。兵糧も要らぬ。人も銭もかからん。」と独自の考えを述べます。家康は戸惑いながらも同調します。

「ところが、それでも戦になる。蹴鞠の上手い者を巡り、奪い合いが起こり、それが引き金となり、また同じ事が起こる…。和睦はありがたいぞ。三河守殿!」氏真はそう言って家康に深く頭を下げます。慌てて家康も姿勢を正し直し、「はい。太守様。」と言って頭を下げ返すのでした。

氏真は、掛川城で、妻の春(西原亜希さん)に、北条に戻ると言います。「徳川様がそれがよいと。」と氏真は晴れ晴れとしています。

「叱られかもしれぬが、肩が軽くなった。桶狭間から10年。わしは身の丈に合わぬ、鎧をつけられておったような気がするのじゃ。これからは、わしのやり方でも、かじがとれる気がするのじゃ。」と言って笑います。そんな夫に春は、「頼りにしております。」と笑顔で返しました。

春さんいいですよね!どんな事になっても付いて行くところが尊敬します。こんな事になったら、離縁しそうなものなのに、スゴイですよね。

逃げる先が自分の実家ですし、夫を実家へ連れて帰るようなものですね。

家康が掛川城に入り、遠江全域は徳川の支配するところとなりました。家康は「入れたの。入れてしまったの!」とニコニコです。

桶狭間の時、混乱に乗じて岡崎城に帰った時と同じ反応ですね!

「これで済むとお思いですか?武田は怒り狂いましょう。」という酒井に、「なんとかなる。」と言ってのける家康でした。

酒井の予想通り、武田信玄(松平健さん)は遠江を取った徳川に怒っていました。

話はここで終わりです。

今回の「蘇えりし者たち」、蘇えったのは龍雲丸と、井伊の人たちの中で、政次が生き続けているという意味での「よみがえり」だったんですね!

亥之助もお咎めがなさそうなのでよかったです。小野の子として追い詰められることになったら嫌でした。

そう言えば、龍潭寺に小野の一族の墓があるのだから、近い時代まで続いたんですよね?

それから、予告で方久が、頭を丸めていたので、私はてっきり堀川城の犠牲者を弔うために出家するのかと思っていました。戦道具を売るのをやめて、薬にしたところは人生変わった感じですが、やっぱり儲けようとする精神は変わらなかったですね。

呆れると同時に、方久はこうでないと!と思います。このドラマの癒しですからね!

井伊の取り潰しから今回までずっと、方久の表情が辛そうでしたので、今回でまた明るくなったのがよかったです。

今川に取り入ったところで井伊とも付き合いがなくなったのだと思ったので、また関わることになってよかったです。

次回は、第36回「井伊家最後の日」です。楽しみです。

おんな城主 直虎 第36回「井伊家最後の日」のあらすじとネタバレと感想。