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発達障害児の就学。支援級と通常学級の違いと選び方。

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来年度に就学を予定しているお子さん、または支援級から通常学級(通常学級から支援級)へ変わることを検討しているお子さんもたくさんいらっしゃることと思います。

公立小学校でも、地域や自治体によってその教育方針には違いがあります。

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また発達障害やグレーの子供をどう位置付けるか、その考え方も様々です。

ここでは、親は学校や先生とどう付き合うと良いか、周りの子供との関わり方などについてお話ししたいと思います。

目次

クラスの種類

支援級

ひとクラスの人数は8名までです。ひとり一人の能力に合わせて授業を進めるので、ついていけない。ということはありません。

学校によっては生徒数が1~2名のこともあり、友達と一緒に取り組んだり遊んだりすることが少なくなります。友達同士の人間関係やコミュニケーションなどが期待できない場合は、交流級を合わせて利用しましょう。(交流級については下に書いています。)

通常学級(普通級・通常級とも呼びます。)

2016年4月に「障害者差別解消法」が施工され、子供一人ひとりに合わせた合理的配慮を行うことが義務付けられました。

具体的には、口頭の指示が理解しにくい子供にはイラストで説明する。疲労や緊張が大きい子供には休める時間やスペースを設ける。肢体不自由な子供にはバリアフリーにするなどです。

この法の施工により、もし配慮が不足していると思えば、保護者から学校側に対応を求めることができる。ということです。

また支援級と通常学級とは別に、通級・交流級というクラスがあります。

通級

通常学級に在籍している子供が、1週間に1時間ほど個別指導を受けるものです。

苦手な教科のフォローや、作文など授業内で終えることができなかった課題に取り組みます。

この時間は教師と生徒の2人なので、その子の不安や心配事を先生が聞く時間でもあります。お友達付き合いの悩みや最近学校が楽しくないなど、親には軽く言えないことや、その状況を知っている人に話したい事などを話せるため、メンタルケアの役割もあります。

教師は、音楽などの教科担任・スクールカウンセラー・管理職教師などです。

交流級

協力学級・親学級とも呼ばれ、支援級に在籍している子供が通常学級で授業を受けるものです。苦手な教科は支援級、他は通常学級で受ける。というように、教科ごとにクラスを選択できます。

通常学級に在籍すると、苦手な教科だけを支援級で受ける。ということはできないので、両方のクラスを利用するには支援級に在籍する必要があります。

関わる人との付き合い

先生方

どのクラスでも、親と教師の信頼関係は欠かせません。親のほうから発達検査の結果や医師や療育者の見解などの資料を提出し情報を共有すること。たまに授業を見に行ったり、家庭での様子を伝えたりして、常に先生と現状の認識を揃えることが、適切な支援につながります。

もちろん先生との相性はありますが、まずはお母さんが信頼して心を開いて接しましょう。子供は母親が先生にどう接するのかを見て、その先生が信頼できる人かどうかを判断します。子供が先生を信頼して心を開くことで、教師は生徒への理解を深めることができ、より良い支援ができるのです。

子供たち

障害の有無やその内容を、周囲の親や子供たちに話すことは大切です。予め話しておくことで、理解や配慮を得ることができ、トラブルを防いだり無駄に傷つくことを回避できます。

「障害者扱いを受けたくない」と思う親御さんもあるかと思いますが、発達障害は周りの人たちの理解によって、症状が現れる度合いは大きくも小さくもなります。

ですが障害の程度がごく軽い場合、グレーであることを知らせることによって、そういう子だという見方が定着します。その後に苦手なことが改善されたとしても周りの見方は変わらない。といったことになりかねません。

また知らせなくても、特に子供たちは感じているので、先生の配慮が十分にあって問題なく学校生活が送れているのであれば、必要以上に知らせることはありません。

本人が他の子供たちと同じようにしたい。と願っている場合は、慎重に対応しましょう。

クラスの選び方

入学にあたり

学校により公開日や相談日が設けられています。そういった機会に面談に行きましょう。その際は、これまでの経緯や発達検査の結果・園で作成してくれる就学支援シート・主治医の意見書、そして親の希望をまとめた資料を持って行きましょう。

支援級に入る場合、慣れるために入学前から月に1回程度の登校ができる学校もあります。

そういった就学準備段階のことも含め、夏ぐらいから学校側と調整を行いましょう。

クラスを変える場合

支援級から通常学級(通常学級から支援級)へ変わることを検討する時は、担任教師・校長先生・スクールカウンセラーなどと共に、多方面から検討をしましょう。

身辺自立やお友達との関係で親ができること、学習面で家庭でできることを整理し、学校側のサポートと合わせて、現状よりも子供が楽しく通える道を選んでください。

最後に

どのクラスを選ぶにしても、子供が毎日学校へ行きたいと思えるか。ということが一番大切です。それは、発達検査の結果や障害の種類だけで判断できることではありません。

その子の個性と環境がよりマッチするクラスを選んでください。

本人の希望を尊重することも大切ですが、小学生のうちは、まだ自分のことを客観的に見ることはできません。最終的にはお母さんが決めてください。正解は1つではありません。

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